官公街

17 岩見沢町役場庁舎 T
 明治一七年一〇月戸長役場が元町畑一番地に設けられたが、同二九年五月の大火で焼失した。その後一時仮住いをし、明治三一年南三番地九号に広瀬和左衛門所有地一八五坪の寄付を受けて建築にかかり、翌三二年に落成移転した。この写真がその庁舎で、昭和九年新庁舎が建設されるまで、岩見沢村・岩見沢町役場として使用されてきた。


18 岩見沢町役場庁舎U
 従来の庁舎の老朽狭隘から、昭和九年一〇月、新庁舎を建設した。


19 岩見沢町議会議事風景
 岩見沢町嵐会議事審議情景で、年代不詳であるが、戦前の議事堂内部は大体このようなものであった。



20.21 北海道庁空知支庁
 明治十九年一月、北海道庁が設置され、さらに道内の行政区域を出先機関である支庁によって統治する方式が明治三〇年一〇月にとられた。空知支庁の大正四年の写真と現在の建物の前の昭和二三年竣工当時の写真を示す。大正四年の吏員は四七名で、町役場の二九名、郵便局の二〇名、税務署の一四名に比して行政組織・規模の拡大がうかがえる。


22 岩見沢警察署
 明治二〇年五月札幌警察署の付属分署として発足するが、当時の所在地は南六番地三号であった。明治二九年五月、付近の民家からの出火により類焼し、六番一号の北海道炭礦鉄道株式会社の敷地に建設された。この写真が当時の警察署である。玄関前には「瓦斯燈」が見られる。


23 空知税務署
 明治三〇年四月開署された。写真の建物はその頃のものである。明治三〇年の徴税管轄区域は空知郡・夕張郡・雨竜郡・樺戸郡・上川郡・中川郡・勇払郡であった。同三三年には上川税務署新設により、空知郡(富良野村を除く)・夕張郡・雨竜郡・樺戸郡と管轄区域が変更されている。


24 岩見沢消防署と望楼
 明治二七年四月、有志で腕用ポンプ一台を購入して防災に当っていただけで、公設消防組織は明治三五年五月であった。その間二九年五月には一四〇戸焼失の大火の経験をしている。写真は昭和三〇年頃の撮影であるが、建物はずっと古い。望楼は大正一五年建設のもので、木造で腐朽甚だしく、強風時には動揺して危険であり、また高層建築の増加による火災発見の困難から新望楼が三二年五月に竣工した。


25 岩見沢郵便局
 明治一七年一二月、岩見沢村番外地に五等局として設置され、通常郵便取扱を行なった。二四年七月貯金・内国為替取扱、二六年小包郵便取扱と業務を拡大し、三〇年二月岩見沢郵便電信局と改称し電信取扱を行なった。三八年三月通話業務取扱、四〇年八月電話交換業務取扱を開始し、一一月三等局に昇格した。このとき岩見沢郵便局と改称した。写真は大正四年のもので南六番地八号に位置していた時代のものである。


26 幌向郵便局
 明治三一年八月石狩幌向郵便受取所として開設された。三五年一二月に石狩御茶の水郵便局と改称し、集配事務取扱を始める。四二年幌向駅前郵便局と改称、大正二年五月岩見沢幌向郵便局と改称した。写真は昭和三年当時のものであるが、局長は阿部文蔵で大正八年一二月三等郵便局長に任命された。阿部は明治四四年二月、幌向金融株式会社も経営していた。資本金一万一二五〇円、動産不動産売買や金銭貸付を行なっていた。


27 郵便配達用スクーター
 スクーター利用による郵便配達の機動力向上は昭和三〇年代である。それ以前は自転車が主であった。

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